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ルース・ギャロウェイ・シリーズ

前回のブログで著者については紹介させていただきましたが、メインの小説について紹介できず。今日はルース・ギャロウェイ・シリーズについて少しですが紹介させていただきます。

主人公、ルース・ギャロウェイ

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ルース・ギャロウェイ こんな感じ?

このルースという主人公、とても普通で好きです。本当にどこにでもいるような40代前のパットしないシングルの女性。仕事をバリバリとしていて、ネコと暮らす毎日。

そしてちょっとぽっちゃり、最初の何冊かは体重の記載が毎回出てきました(笑)。その後も私も使っているスポーツウォッチFitbitでダイエットしようと試みたり、子供の食べ物を盗んだり、なんだか読んでいて微笑ましいキャラクター。

そんな彼女がある殺人事件をきっかけに警察と調査を手がけていくようになる、というような話です。

記念すべき一冊目『クロッシング・プレイスThe Crossing Places』

一話目は、ルースの住むノーフォークの湿原で骨が見つかることから始まります。見つかった骨の鑑定を彼女のところに持ってくるのが警察官ネルソン。10年前に失踪した少女の骨ではないかと言うのです。しかしながら、調べていくとその骨は現代のものではなく青銅器時代の古い骨だと判明。そんな中、2人目の失踪者が!この事件と10年前の失踪は関連しているのか?ルースとネルソンが協力しあって事件を解決して行きます。

何を隠そう、この本、はじめはとても読みづらく(聞きづらく)5回くらいチャレンジしてはやめていました。それでもある日、本で読んでみようと思って活字体で読み始めたところ、面白くてやめられなくなりました。本はどうやって好きになるかわからないですね。

今となってはルースの読み手さんの声も好きです。最初は湿地帯やら、pale ring?と呼ばれる地形の描写がわかりにくく、本を読むのにビジュアル重視の私には若干難しかったです。pile ringというのはいまだにどんなものかはっきりわからず。。。

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ルース・ギャロウェイ salty marsh
Photo by Monika Ludvigsen on Pexels.com

シリーズは全14作

一作目の作品が2009年に出てからほぼ年に一冊の頻度で新しい本が出ていて、2022年の今年は14冊目が出ました。ルースも本とともに歳を重ね、現在は50歳になったか、そんなところ。本とともに一緒に歳をとるわけではなく、小説の間が数ヶ月だったり、2年間だったりしてはいますが、ほぼ現在進行形で進んでいます。

最新作はこちら『The Locked Room』

新作はコロナ禍にあるルース。その中でどのように大学で講義を行うのか、ロックダウンを過ごすのか、など実際に私たちが経験した苦労なども伝わってくる作品となっていました。コロナの中で行き場を失う人々。気づけば、いなくなっていることにさえ気づかれない人々、というコロナ時に浮き彫りになった問題も組み込まれており、読んで考えさせられるところもありました。

今年の2月に出たのもあり、まだまだ高いです。

残念ながらフィンランド語では10作目までしか出ていないので、新作までの4冊はアップル・ブックから購入し、英語で読みました。それでも変わらず彼女の魅力に引き込まれました。彼女のミステリーは最後の犯人がえー!この人!という若干予想外な、強引なつながりが多いですが、このシリーズに出てくるキャラクターがみんな魅力的で、ミステリーを楽しむというよりも人間関係がどう絡んでいくのかを楽しむ要素が強いです。

魅了的な周囲の人々

こちらの小説、ルース・ギャロウェイだけがメインではありません。というか推理小説だけではなく、恋愛、人間関係も絡んでくるので面白い!

多少ネタバレになってしまいますが、ルースが心を寄せる、警察官ネルソンやそこで働く他の警察官たち、初めのストーリーから絡んでくる人々など。1冊目を読み終えてから色々人間関係が変わるので詳しくは書けませんが。。。

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ルース・ギャロウェイ 理想の家族

アマゾンのコメントなどでイギリスのシンプルな英語でわかりやすい!英語の勉強にも良い、というコメントがあったので読みやすいと思います。

ルース・ギャロウェイと自分との関わり

読み始めた時は、30代後半だったルースが今は50代になりました。この歳だからこそ、立ち止まって考えるようなことがドンピシャだったのでハマったのもあります。仕事にうだつが上がらず悩んだり、今の自分はこのままでいいのか?など。自分の悩みと重なる部分もあり共感できました。

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ルース・ギャロウェイ と私

あとは前に紹介したブリジャートンの恋愛が20代の突き進む、ハッピーエンドが予想できる恋愛ではなく。こちらは40代世代が一度は経験したことのあるような、好きだけじゃどうにもならない恋愛、そこから自分らしさをどう見つけるか?などの感情の動きが描かれているので、これまた共感できます。

エリー・グリフィスの日本語訳、1冊目

そんなわけで賞をとった『見知らぬ人』は登場人物にあまり愛情が湧いていないので評価はやや低めです。ルースを期待して読んだので、あまりに作風が違ってがっかりしたというのもあります。

⎡この犯人は見抜けない!⎦というキャッチコピーで売られているので意外性のある犯人。

『見知らぬ人』

ホランド、という怪奇小説作家の書いた『見知らぬ人』の一文からストーリーが始まります。主人公はこのホランドの研究をしているクレアという教師。彼女の友人が自宅で殺害され、そこには『見知らぬ人』を思い起こさせるメモが。彼女の周りを取り囲む不穏な動き。事件の捜査に関わるハービンダーという警官との関わり、そして次の殺人が。

という感じのストーリー。興味のある方は読んでみて下さい。登場人物の魅力が少なめなのと、え!この犯人強引でない?というところから自身は星3つというところでしょうか?確かに、犯人は見抜けません。。。

今回は愛すべきルース・ギャロウェイの魅力について紹介させていただきました。私のルースに対する愛情が伝わったかと思います(笑)

これで本についてはしばらくお休み、いやいや気が向いたら書かせていただきます。まずはルシンダ・ライリーのセブンシスターズの紹介の改訂版を作らせていただきます。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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