今回は残りのギリシャ料理と、ギリシャの食卓に欠かせないオリーブについて紹介します。
目次
オリーブ消費国家ギリシャ
ロドス島にはこれでもか!というくらいのオリーブの木があります。
緑グレーというか、シルバー色をした葉っぱが特徴のオリーブ。

地中海生まれのオリーブ。
乾燥には強いのですが、寒さに弱いよう。気温が10度を下回ると、地下にはっている根っこがやられてしまうそう。
寿命はかなり長く、スペインには1000年を超えるものもあるとか。
私たちの口に入るオリーブの実としての需要はわずか10パーセントで、残りはオリーブオイルとして消費されるよう。
その量は1年に15リットルのオリーブオイルをひとりで消費するということから、かなりの量ですね。
それくらいギリシャ人の生活と切っては切れないオリーブの木。
この木の誕生にまつわる伝説があるのはご存知でしょうか?
オリーブにまつわる神話
いくつかオリーブの伝説はありますが、今回はガイドさんが話してくれた話を。
全能の神・ゼウスが支配していた時代。下界では争いが絶えること無く、彼は心を痛めました。
この世界にもいい人間がいると信じて、ゼウスは乞食に姿を変え、人間界に降りたちます。

みすぼらしい格好をしたゼウスが助けを求めて家の扉を叩きますが、誰も彼を助けようとはしませんでした。
しかし、ある夫婦は彼に1日の宿と食事を提供します。
そうすると、これまた不思議、ゼウスが神の姿に変えて現れるのです。
夫婦の優しさに心動かされたゼウスは、彼らの望みをなんでも叶えると言うのですが。
その夫婦は生活できるだけの食事も、屋根のある家もあるため、何もいらないと答えます。
しかし、少し考えたのちにふたりが出した望みは。
二人の出した答え
お互いを尊重し、愛し合ってきた夫婦。
最期の瞬間まで一緒に過ごし、その先も一緒にいつまでもいたい。
それらが彼らの望みでした。
ゼウスは願いを叶えると誓って消えていきます。
そして数十年が過ぎ、夫婦に最期の時が近づきます。
二人が息を引き取った時、そこから誕生したものが。
オリーブの木だったというわけです。
By No machine-readable author provided. Rickjpelleg /assumed (based on copyright claims). – No machine-readable source provided. Own work assumed (based on copyright claims)., CC BY 2.5, Link
オリーブの木を良く見ると、二人の人間が抱き合ったような形で根をはっているのは、この夫婦の愛の象徴なのです。
いつまでも夫婦一緒に
素敵なお話ではないでしょうか?
日本の昔話とは少しタイプの違う話に驚き、感動しました。
死ぬ時も、その先も一緒にパートナーと過ごしたいという願いが自分自身、一番に出てくるでしょうか。。(苦笑)
でも、ロマンティックな話なので、他にもあるオリーブ神話を差し置いて、この話を伝えたいと思います。
皆さまの、心のどこかに響くことがあれば、嬉しいです。
自分もパートナーに優しくしなければ、が一番の教訓でしょうか。

そんなオリーブを使った料理を今回はいくつか紹介していきたいと思います。
ドルマ、ドルマデス
名前には馴染みはなくとも、ブドウの葉でスパイスで味をつけた米が入っているもの。
と言うとなんとなくピンとくる方もいるのではないでしょうか?
米以外にも挽肉、タマネギ、香味野菜をピリッと辛めの味付けをしたものが混ざっています。
旦那の大好物なのですが、私はいまいち美味しさがわからず。
それでも、ルイス Louis Restaurant Pizzeriaというお店で食べたドルマデスはホカホカで美味しかったです。
写真左です。



ルイス・レストラン Louis Restaurant Pizzeria
こちらのレストランで頼んだ謎の料理。
真ん中の写真です。
美味しいと期待していなかったため、レシピ名も見ておらず。
前菜なのですが、このなんとも不思議なサクサク生地の中にはフェタチーズが隠されており、上にはピスタチオ、ハチミツがかかったバクラヴァ風。
こちらが絶品でした。生地のサクサク食感とチーズの程よい塩気、そしてハチミツの甘み。
口の中でチーズが溶け、外のサクサク生地の甘みが程よく後味に残ります。そしてもう一口食べてみたくなるという、なんとも魔性の料理。
ゴルゴンゾーラとハチミツマジックを感じさせる味の組み合わせです。
この料理は今回の旅、ベスト3です。
そしてメインはギリシャ風パエリア。
前菜の2つに比べると感動は減りましたが、サフランの風味が強い、魚介のダシが効いたしっかり味で美味しかったです。
リストランテですが、ピザは普通だったかなぁ。
こちらのメニューは100種類以上あるので、また次の旅行に他の味を味わってみたいです。
旦那曰く、このレストランが今回のベスト1。
スティファード
こちらはギリシャ風牛肉煮込み。
スパイスの効いたトマトソースに小タマネギ、牛肉を入れ煮込んだもの。
不味くなるはずがないと思われるレシピ、期待を裏切らず絶品でした。
これについてはフィンランドでも作れそうなので、レシピをいずれ紹介したいと思います。
このスティファードを食べたレストラン、ラ・ベランダ La Verandaという、オールドタウンのレストラン。


ラ・ベランダ La Veranda
ベランダ、という名前だけあって、屋上テラスがあり、そこから眺める景色が最高!
という売りで行ったのですが、その日はなにぶん夜の6時を過ぎても35度以上あり、オールドタウンまで歩く中、息子はすでにグダグダ。
屋上まで登っても太陽がまだサンサンと照りつけ、一向に涼しくなる気配もなく。。。
その中で食べる煮込み料理はある意味拷問のようでした(笑)。
その日はなぜか、旦那が気が狂ったように注文しまくりデーで。
グリークサラダに、サーディン、ガーリックブレッド、ミートボールにスティファード、そして私の食べたかったイカのグリル。


サーディンのフライは、フィンランドのニシンのフライを思わせるような感じで特に新鮮味はなく。。
イカは美味しかったです。
イカの中にはトマト、青パプリカ、そしておそらくフェタチーズが詰め込まれており、ちょうど良い塩気と、レモンオリーブソースの味が程よくマッチしていました。
この量でなければ食べ切れたのにな、という残念感です。
トリップアドバイザーでロドスタウン 中6位、星4.5という口コミだったので行ってみました。
もう少し涼しければご飯も美味しく食べれたのに、というところ。
トリップアドバイザーでレストラン選び
今回の旅でお助けになったのがトリップアドバイザーでした。
ロドスタウン のレストランは良くも悪くも味が平均的にレベルが高い、というのが感想です。
失敗したなぁ、と思ったのは最終日に訪れたElia – Olive Restaurantくらいでしょうか。
こちらも評価としては4.5とは悪くなかったこと。
そして、以前旦那も行ったことのある思い出のレストランだったという理由から。
最終日だったので、今までの美味しかったものを頼もう!と決めたのも失敗理由の1つかもしれません。
期待度が高過ぎた、ということもあります。
不味くはないレストランでしたが、今回出会ったレストランのレベルが高かったので、最後に後悔の残るレストランセレクトでした。
逆に美味しかった、というレストランはアボカド、というレストラン
アボカド Avocado
こちらのトリップアドバイザーでの評価はなんと5!それでもレストランとしては8位なので、ラ・ベランダよりは低めです。
それでも、私の評価はアボカドの方が上でしょうか。
その日は涼しかったので、レストランまでの道のりも、レストランでも涼しく優雅に食べられたから、という理由もあります。
レストランの評価も味、サービス、価格、だけではありません。
レストランを訪れた時の自分たちの精神状態にも左右されるのだと思います。
訪れた時が暑かったり、マイナススタートだと、色々なことがマイナスに思えてしまい、よっぽどご飯が美味しくなければ評価は回復しません。
一方、気分良くレストランを訪れた時は、同レベルの味でも全体的な満足度は高い、というわけです。
と言った理由でアボカドの評価は高しです。

シーフードの盛り合わせを頼みましたが、どのシーフードも美味しく、魚嫌いの息子でも食べられるものがいくつかありました。
旦那いわく、エビが絶品だったとのこと。
私は、そこまでの感動はありませんでした。
こちらのオーナーさん?も気さくで良い方でした。
最後にはレモンチェロをサービスしてくれました。
ほかに。
オリーブオイルを使った定番料理といえば、ザジキでしょうか。
ザジキ
By Nikodem Nijaki – Own work/, CC BY-SA 3.0, Link
こちらは日本でも知ってるいる人も多いかと思われるギリシャ料理の前菜。
フィンランドでもお惣菜としてスーパーでも買うことができます。
ヨーグルトにキュウリ、ニンニク、オリーブオイル、塩コショウで味付けをします。
ディップとして食べることが多く、注文するとピタパンなどパンが添えられます。

写真の左下がザジキ、右のものはヨーグルトとチーズ、ガーリックを混ぜたディップで、こちらも美味でした。
定番外のギリシャグルメ
ギリシャでも土曜日はハンバーガーデーなので、ロドスにもあるマクドナルドへ。
私としてはフィンランドでは食べることのできないフィレオフィッシュがあったのがプラス。
あとはマックカフェが充実しており、ケーキやドリンクの選択肢が多かったです。
しかしながら、注文する場は混沌としており、注文に30分はかかったでしょうか。
マックカフェにも店員さんがおらず、注文もできないという状態。
特にプラスポイントはありませんが、息子がご機嫌になったので、その後オールドタウンまで歩いて行くことができた、というくらいが良かったポイントでしょうか。
そして。
私たちのこの旅行中の注目のお店は。
オープン準備をしていた、ミルクリーム milkreamという滞在先であるアカンディア・ホテルの目の前のお店。
ミルクリーム milkreamの紹介
名前のインパクトもあったことから、息子もオープンを楽しみにしていたお店。
そして、オープンしたのは帰国前日の夜。
あれ?今日オープンしてるの?と店員さんに聞いたところ、まさにその日がオープンだったとのこと。
せっかくなので、何か頼もうと思い、今までチャレンジしていなかったスムージーを。


そうしたらお店のオーナーと思われるおじさんが近寄ってきて、オープンだからサービスするよ!と言って渡してくれたのがこちらの写真。
ミルクリームなる商品。
旦那の顔を見て、フィンランド人、と言い当て(笑)、フィンランド人の意見は大事だから、無料でサービスしてくれました。
ロドス島に、どれだけフィンランド人観光客が多いかを物語っていますよね。
気になるミルクリームのお味は
ギリシャヨーグルトとクリームを混ぜたというなんともなめらかな食感。
ズバリ、美味しかったです。
ギリシャスウィーツは甘くて多少閉口していましたが、このミルクリームは甘さも控えめ。
そしてヨーグルトなので、後味サッパリのパンナコッタのような味でしょうか?
チョコレート味とプレーン味、どちらも味見しましたが美味しかったです。
スムージーやコーヒーはどこでも扱いはありますが、このミルクリームなるものはこのお店オリジナル。
コロナの時期で、開店ものびのびになっていたということなので、是非成功してほしいと思います。
来年もまた、この素敵な家族に出会えることを信じて、本日のブログを終えたいと思います。
長々と書いたギリシャ料理シリーズ、楽しんでいただけたでしょうか?
フィンランドは秋

フィンランドではすでにアンズ茸、カンッタレリが摘めるようになりました。
『かもめ食堂』をご覧になっている方はピンとくるかもしれません。
もたいまさこさんのスーツケースにいっぱいのキノコ、のシーンです。
明日からは仕事復帰、現実に戻らされます。
まだ夢を見ていたいですが。。。
ギリシャ旅行記については、またゆっくり書き足していきたいと思います。
フィンランド生活記も徐々に復活しようかと。
本日も読んで下さったみなさま、ありがとうございます。