日本でもご縁のなかった救急車でしたが、まさかのフィンランドで乗ることになりました。
命が縮むような経験から1ヶ月経ち、医者からの診断も出て多少安心したので、1ヶ月前に書いたブログを公開します
検査や診断の経緯についてもまた追い追い書かせていただきます。
8月9日夜

普段通りに息子を寝かしつけ、『ヴァージン・リバー 』オーディオブックを聞いていた時です。
寝に入ってからわずか5分というところで、隣にいる息子が変な音を立て始めました。
喉から突き上げるような音だったので、吐きたいのかと思い、吐かせる準備をさせようとした時。
口からは唾液が、そして、目の焦点があっておらず、痙攣のような状態でした。
名前を呼んでも応答がなく、呼吸もできない様子。
いそいで旦那の助けを呼びました。
ものの1分かその程度だったのかと思いますが、生きた心地のしない時間でした。

その後、意識を取り戻しましたが、目の焦点は合わず、ろれつも回らず。
左側の手を動かすこともできません。
これは良くないと思った旦那が、すぐに救急車を呼びました。
赤ん坊の時に熱性けいれんを起こした事はありましたが、このような痙攣は経験したことがなかったので、焦りました。
このまま半身不随になったらどうしよう、と心配にもなりました。
口に何か白いものが見えたので、もしかしたら喉に何か詰まらせたのかもしれない、と思ったところ。
旦那が、これは脳卒中の可能性があるから、アスピリン100mgをあげたとのこと。
彼も30代の時に脳卒中を起こしたことがあるので、その時のこととかぶったのでしょう。
救急コールセンターに状態を伝え、待つこと5分程度。
その間に、息子の意識も徐々にはっきりして来て、言葉も少しずつ出るようになって来ました。
救急隊員到着

思いの外、早い対応で、10分以内に救急車が着きました。
こういう時は、本当にヘルシンキで、病院の近くで良かった!と思わずにはいられません。
2人の若い救急隊員が大層な機械とともに、ドシドシと土足で!入って来ました。
こんな状況ながら、土足はどうなのよ、と思いましたが、ぐっとこらえて。
今までの状況を同様に説明して、彼らは血圧・血糖を測ったり、問診をしたり、手際よく仕事をこなしていました。
こういう状況では、本当にカッコよく見える救急隊員です。
マスク解禁になったフィンランドですが、医療従事者はまだまだマスクでした。
病院で検査をして、経過を見るのに6時間ほどとのこと。
そして、病院に付き添えるのはコロナのため、1人だけ。
いつもは旦那に行かせるのですが、状況がわからないまま朝まで待つのは耐えらないこと、そして翌日は仕事が休みだったので、自身が付いて行くことにしました。
とりあえず、息子のリュックに最低限のものを詰め込み、救急車へ乗り込んだのが24時でした。
救急車に乗って病院へ

その頃には普段の様子を取り戻していた息子は、歩いて救急車へ乗り込み、ベッドへ縛られました。
そこで点滴を受けながら病院へ向かいました。
初めて乗る救急車。
そんな大層なものはありませんでしたが(笑)。
その頃には息子の意識もしっかりしていたので、自分自身もだいぶ落ち着いて救急車内を観察することができました。
でも、もう2度とこんな経験はしたくありません。
子供用救急センターへ

救急車が向かった先は。
子供用救急センター。
救急車で、ものの10分というところでしょうか。
ストレッチャーから病室に運ばれ、救急隊員がドクターに今までの経緯を説明。
異例なこととしては、アスピリンをあげた、と言われてました。
まぁ、あまりしてはいけない対応なのでしょう。
その後、ドクターにもう一度、今までの経緯を説明しました。
彼女の見立ては。
小児性のてんかんだろう、ということ。
てんかんは大脳のどこかに異常な興奮が起こる事によって引き起こされる病気。
そして、大脳が担っている機能が、手足を動かしたり、考えたり、ということ。
つまりは、大脳の右側で異常興奮が起こると、左側の手が動かなくなる、という症状が出てくるわけです。

脳卒中の症状と似ているようで、違うてんかん、なかなか奥が深いです。
EEGなる脳波検査を2週間後にやることに。
とりあえず、今回は発作後6時間観察と、血液、心電図などを取っておしまい。
その後は病院では何もなく、無事に時間が過ぎました。
とりあえず一安心。
2時に検査を終え、息子はしばらくしてから寝息を立てていました。
私にはリクライニング付きの椅子が渡されましたが、飛行機で寝ているようで首は痛いし、足は伸ばせないし、で寝るどころではありません。
8時までドクターが寝かせてくれたので、息子はすっかり充電して帰路につくことができました。
検査結果は

今回の検査では何も異常はなし、ということで一安心。
救急車で搬送など、もう2度と経験したくないことです。
それでも、てんかんとなると、もしかするとこれから先もお付き合いになるのかもしれないと思ったり。
息子のけいれん発作を見て、このまま心臓が止まってしまったら、と思うと今でも足がガクガクします。
そして、もし1人でいる時に同じことが起こったら、と考えると背筋がスーッと寒くなる思いです。
10月に日本に帰国予定ですが、飛行機で何かあったら、と考えてしまったり。
今まで大きな病気も怪我もなく育ってきてくれていたので、今回のことはいい教訓にもなりました。



また元気に飛び回っている姿を見て、ホッと安心しました。
あまりにうるさくて、イラっともしますが。
それでも、息子が元気でいてくれるだけで、こんなにも自分の日々の生活がキラキラするのだと、改めて感じました。
この世に生を受け、私たちの元に来てくれた息子に感謝です。
今日は、側にいてくれるだけで愛おしくてしょうがなく、何度も抱きしめてしまいました。
サングラスの内側はうるうる涙、です(笑)。
もう二度と同じことが起こらないようにとの願いを込めて。
本日のブログを終えたいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
