今回の日本帰国は公言していたこともあり、3年ぶりに誰に会おうかなぁ、とワクワクしながら帰国しました。
とは言っても、すべての知り合いに会えるわけでもなく。
誰に会いたいのか?と自分に問いかけてみました。
結局、今回会った方々はこの3年間、細々とでも連絡を取り合ってきた知人でした。
コロナ禍で海外、日本変わらずなのかもしれませんが、本当に会いたい人、繋がっていたい人、がはっきり見えてきたように思います。

もちろん今回会わなかった方々に、会ったらとても楽しいとはわかってはいます。
時間的に会うことが叶わなかった人も多くいます。
それでも、この帰国で会った方々とは、今後も近しい存在でいてくれるのだろう、そんな思いを抱きました。
3年間会わずとも、変わらない距離感で接することができた友人・知人の存在の大きさを感じます。
今回の旅行で会ってくださった方々に感謝です!
日本帰国で気付いたこと

昨年末よりお手伝いさせてもらっている『くすりの窓口コラム』で症状別に合わせた市販薬を紹介しています。
現場の薬剤師として離れて10年以上の私に、こんなチャンスをいただいたEPARKの担当の方々にも感謝です。
そして、記事を書きながら気づいたこと。
やっぱり漢方が好きだ!
市販薬を紹介する上でも、ついつい漢方寄りに、漢方びいきの記事を書いていることに気づきました。
漢方を離れてから10年以上経ちますが、インターネットでの漢方の情報が科学的になっていてびっくりしたり。
それでありながらも、伝統的な変わらない漢方の教えがぶれることはなく。
そして、何よりも漢方の情報量の多さに驚きました。
その一方で、漢方を知らない人が訳分からずに、ドラッグストアで漢方薬を簡単に買える恐怖も感じました。
コッコアポ(防風通聖散)はまさにその代表的な例です。
なんとなく肥満・食べ過ぎに使用している人もいるかもしれませんが、漢方は体質改善的に使うものであって、痩せるための安全なサプリメントではありません。
コッコアポは以前より売られていましたが、現在は第1類医薬品もドラッグストアで簡単に手に入るようになりました。
第1類医薬品がこんなにも簡単に手に入ることにも恐怖を覚えます。
フィンランドでの薬局事情

フィンランドでも医療用医薬品はドラッグストア(薬局)で手に入ります。
ただ、フィンランドでは病院にすぐにかかれないからこそ、薬局で薬を買って自己治療するのです。
基本的に高熱が3日間出たとしても病院にはかかれません、というか突き返されます。
病院は本当に救急の人のためにあるからこそ、ドラッグストアで急性期に使える医薬品が手に入るのです。
フィンランドは福祉国家だと騒がれることも多々ですが。
医療費タダの病院にかかりたかったら電話がつながるまで数日ねばって、公立のお医者さんに行くか。
どうしてもすぐに治療が必要であれば、診察に1万円以上払って私立の病院に行くか。
日本のように数時間で安い医療費で病院になど決してかかれません。
それが世界一と言われる福祉国家の現実です。
そして、フィンランドでの医薬品の使い方が正当か、と問われると答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
日本の医療での問題点

逆に、日本ではすぐにお医者さんに診てもらうことも可能なので、第1類医薬品を薬局で販売することに意味があるのか、と感じることがあります。
もちろん第1類医薬品が手に入るようになったのは、国民のためを考えての決断なのでしょうが。
第1類医薬品を購入できるようになったからといって病院に行く人たちの数が減っているのでしょうか?
今まではちょっとした頭痛で飲んでいた第2類医薬品と呼ばれるカロナールだったり、バファリンが効かないから、と言って第1類医薬品のロキソニンを飲んでる人もいるのではないでしょうか?
漫然と薬の量が増えていくことで、本当に薬が必要になった時に効果がなくなってしまう危険性についてどれだけの人たちが理解して購入しているのか、疑問に思います。
薬剤師としての職業を選びましたが、薬が好きだったからではなく、薬をなるべく使わずにいられるような身体になりたかったからです。
そして、未病を防ぎたい、と。
まさに漢方の考えなのですが。
それなのに、コッコアポが。。。
漢方だから安全!と思っている方がいたらそれは間違いです。
薬は全て諸刃の剣なのですから。
漢方を広げたい

話は初めに戻って。
そんなこんなで、今回会った友人は漢方つながりの方が多かったです。
新卒でお世話になった薬局長も、今は大学で漢方を教える立場にあり。
その後知り合った方々も、漢方をこの世に広めるために大学で活躍しており。
そんな皆さまと、今回お話ができ、また漢方について語れたことを嬉しく思っています。
そして、いつも直面する問題は。
今の自分にできること
もちろん漢方をもう少し勉強しなければ、とも思います。
ある先生が書いた本をフィンランド語に訳すか。うーん。これはフィンランドに漢方の概念がないから難しいかも。
ブログで漢方のことを少しずつ書いていくか。うーん。これもほかの先生の兼ね合いがあるから難しいかも。
少しだけ日の光が見えていることは。

ドイツには煎じ薬があるので、煎じをハーブティーとして漢方を広げることはできないのか、ということ。
I先生の提案です。
EUの食品の輸入について調べなければいけませんが、とりあえずは桂枝湯、桂枝加芍薬湯あたりから、柴胡桂枝湯まで出せたらいいですねぇ。
それに生薬の説明をつけてハーブティーとして販売。
できるでしょうか。。。
夢は膨らみます。
実現できるかは自分の努力しだい、ですよね。
情報収集がフィンランド語では厳しいので、どなたかEUの漢方領域を知っている人がいれば。
情報があればどしどし応募しております。
本日もお付き合いくださり、ありがとうございました。