職場で一番仲の良かった友人が、昨日退職しました。
定年までは決して辞めることはないだろうと勝手に思い込んでいたので、最初に転職の話を聞いたときには耳を疑いました。聞いた当初は辞めて欲しくなかったので、仕事が決まらなければいい、なんて思ったりもしました。
それでも、彼女の決意は揺るぎませんでした。
慣れ親しんだ職場を辞めてでも、彼氏と一緒に住む!と決めてからはびっくりするほど話が早く進みました。
57歳からの再就職、新たな人生、簡単な決断ではなかったと思います。それでも、彼氏との新しい生活のために、愛のために彼女の選んだ道は素晴らしいと思います。そして昨日12月29日、彼女は11年働いた職場を辞めて去って行きました。
どんな形でもいいから同僚としての感謝を示したかったので、彼女をよく知る同僚たちからお金を集め、プレゼントを用意しました。
彼女の温かい人柄からでしょう、人数はどんどん膨れ上がり計画当初の倍の人数が集まりました。絶対お別れ会はしたくない!という彼女の希望とは裏腹に、最後に今までの感謝を伝えたい!と多くの同僚たちが集まり30人以上に囲まれました。同僚に囲まれた彼女は終始泣きっぱなし、サプライズお別れ会は大成功!
涙涙のお別れ会となりましたが、同僚の一人一人と話しながらハグをしている彼女を見て、こういう機会を作れて良かったな、と心から思いました。
この会をアレンジしている時に、彼女がいかに今の職場で愛されて来たのかを改めて感じ、胸が熱くなりました。アレンジをしている私に対しても、最後に彼女に感謝できる機会を作ってくれてありがとう!と言ってくれ、これまたジーンとしました。フィンランド人は、今の職場のメンバーは心が温かい人ばかりです。
だからこそ、彼女にとってもお別れがどれだけ辛かったか。別れにくくなるのが嫌だったからこっそりと辞めようとしていたことも知っていました。それでも、こんなにもみんなから愛されている彼女をこそっと辞めさせたくはなかった。そうしたら同僚として後悔してしまうのではないかと思い、こういった形で皆に協力してもらいました。
結果としては良かったのかな、自己満足だったのかな、良かったのだと思いたいです。
私にとってフィンランド初の就職先である今の職場、不安で不安でたまらなかった時にいつも助けてくれたのが彼女でした。それから8年、お互いに時には悩みを相談したり、愚痴を言い合ったり。大概は冗談を言って笑いながら過ごして来て同僚以上の大きな存在になりました。本当に色々ありました、数々のシーンが走馬灯のようによみがえります。
この1週間、この会のアレンジに奔走していたので彼女が辞めることの実感が湧いていませんでしたが、こうやって1人夜に考えるとなんとも寂しい気分になります。それでも、人生の新たな出発を心から応援したいです。
これからは毎日顔を合わせて冗談を言い合うこともありません。それでも1時間もバスに乗れば会える距離にいつでも彼女はいます。職場は違ってもいつまでも友達、これからも私の人生の大切な存在でいてくれることは変わりません。
彼女の大好きな蘭の花を最後に添えて、感謝の気持ちを表したいと思います。今まで本当にありがとう!
Olet maailman ihanin työkaveri!(あなたは世界中で一番素敵な同僚です)
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