ブルーベリーの季節
7、8月はフィンランドではブルーベリーの最盛期となります。この時期になると、フィンランド人も外国人もこぞってバケツとともに森へ出かけます。
コテージの周りにも多くのブルーベリーが自生していて、この時期になると、可愛らしい実をつけます。



左の写真はわかりにくいですが、ブルーベリーの花。赤色の部分です。
春に咲いた花が、実となり収穫をむかえるのが7月。9月にもまだ見つかりますが、水分が飛んでしまってブルーベリー本来の味がないので美味しくありません。
フィンランドに来た当初は、ブルーベリー収穫の時期はテンションが上がりました。ここ2年ほどは雨が少なく、実が小粒で甘みが少なかったのですが。今年の収穫はかなり多く、質も良いという個人的な感想です。
今回は、フィンランドのブルーベリーを使ったレシピ、ブルーベリーパイのレシピを紹介させていただきます。
フィンランド のブルーベリーパイレシピの紹介

フィンランド のブルーベリーパイ
Ingredients
タルト生地
- 125 g バターまたはマーガリン
- 60 g 砂糖
- 1 個 卵
- 2 1/2 dL 薄力粉
- 1 tsp ベーキングバウダー
中身
- 300 g ブルーベリー
- 300-400 g 無糖ヨーグルト
- 40 g 砂糖
- 1 個 卵
- 少々 バニラエッセンス
Instructions
- 無糖ヨーグルトはザルで水を切っておく。(2時間以上)オーブンを200度に予熱する。バター、またはマーガリンと卵は室温に戻しておく。
タルト生地
- 室温に戻したバター、またはマーガリンをボールに入れ、砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜる。卵を少しずつ加えて、混ぜ合わせる。
- ふるった薄力粉とベーキングパウダーを混ぜ、ゴムベラでさっくりと混ぜる。
- 27センチ(9号)タルト型に、バター、またはマーガリン(分量外)を塗り、出来上がったタルト生地をヘラなどを使って伸ばします。
タルト中身
- 伸ばした生地の上にブルーベリーを広げる。
- ブルーベリー以外の材料をボールに入れて混ぜ、ブルーベリーの上に流し込む。
- 200度のオーブンで30分焼いたら出来上がり。バニラソースやバニラアイスを添えてどうぞ。
ヨーグルトは水切り後に200〜250gぐらいを使用します。もしも水切り後、少なくなってしまった場合は牛乳を。牛乳を追加して水っぽくなってしまった時は、薄力粉を大さじ1くらい足してください。
ブルーベリーもフレッシュではなく、冷凍を使う場合は水分が出てしまうので、薄力粉を大さじ1くらい足すことをオススメします。ブルーベリーだけでなく、ラズベリーなどお気に入りのベリーを使って、オリジナルのレシピをお楽しみください。
焼き時間もオーブンによって違うので、20分くらい経ってからは、チェックしながら焼いた方が失敗は少ないです。
我が家はタルト生地はできあいの冷凍の生地を使用して、タルト生地に伸ばすだけ。ズボラな方はそれでも美味しく出来上がります。





そして出来上がりはこちら。バニラソースもアイスもなかったので、そのままでいただきました。
気になるブルーベリーパイのお味は?
爽やかなブルーベリーヨーグルトチーズケーキ、という感じでしょうか?
ヨーグルトのしっとり感と、タルトのさっくり感が絶妙にマッチしていて、なんとも美味しいのです。
フレッシュブルーベリーを使うと、皮がしっかりしているので、プチッとブルーベリーが口で広がるのもまた贅沢です。
皆様も、フィンランド の夏の味、ブルーベリーパイが食べたくなったときにはぜひお試しください。
そして。
せっかくなのでフィンランドのブルーベリー事情についても少し書かせていただきます。
ブルーベリー摘みに欠かせない道具
手で一粒ずつ摘んでもいいのですが、写真のようなピッカーを使うと短時間でもかなりの量を収穫できます。
以前、たまたま見ていたテレビ番組で、フィンランドを取り上げていたのですが。
リンゴンベリー収穫の競争に参加する、という企画。
その時使っていたのも、こちらの写真のものでした。


この道具を使えば、30分も集めれば、このサイズのバケツ一杯になります。
サイズ比較のために、一合枡を横に置いてみました。ということで米2合分くらいが30分で集められるくらいでしょうか?
ブルーベリーはフィンランドの森に行けば必ず出会えるほどのポピュラーな草?低木。右の写真の足元に生えている緑のものたちは全部ブルーベリーです。森に行けば必ず出会うので、いくら摘んでも摘みきれないくらいなのです。
フィンランド人とベリー
フィンランドの生活とは切っても切れないブルーベリー。

ブルーベリーに限らず、ベリーはフィンランド人の生活には欠かせません。収穫の時期にたくさん摘んだ後は、生で食べてもよし、ジャムにしてもよし、そして冷凍して冬に備えてもよし。
フィンランド人のお宅を訪問すると、冷凍庫にはたくさんのタッパー、もしくはジップロックが。その中身はイチゴだったり、ブルーベリーだったり、リンゴンベリーだったりと、冷凍ベリーが所狭しと並んでいます。
冷凍ベリーは何に使うのでしょう?
フィンランド人の朝ごはんポリッジに、ヨーグルトに、ケーキに、など用途はたくさん。もちろんそのまま食べても自然な甘みと食感、とても美味しいです。ベリー類はフィンランド人にとって、大事なビタミンC源なのですね。
では夏にベリー摘みに行けなかった時はどうしたらいいのか?
心配はありません。スーパーでも通年、冷凍ベリーを購入できるのです。まさに、フィンランド人と繋がりの深いベリー、ブルーベリーですが。
こちらは日本で食べられているブルーベリーではなく、ビルベリーという名前で知られています。
ブルーベリーとビルベリー
ビルベリー
By W.carter – Own work/, CC BY-SA 4.0, Link
正式な名前はセイヨウスノキ、という青色の食用果実を付ける低木の一種。
ブルーベリーとよく似ている、という記載がウィキペディアには書かれています。ブルーベリーに似ていますが、フィンランド語ではこちらをブルーベリー(mustikka)と呼びます。そして、正式なブルーベリーは低木ブルーベリー(pensasmustikka)と、呼ばれています。
ビルベリーは、日本で一般的に目にするブルーベリーに比べ、小粒で、5-7ミリ、そして中の果肉もブルーであることが特徴です。味も、小粒でありながらも、濃厚です。フィンランドの夏とビルベリーは切っても切れないベリーなのです。
気候によっても味、収穫量も左右されるようなので、繊細なビルベリーさん。残念ながら、日本では生のビルベリーを口にすることはほぼできません。ただ、最近では苗も売っているので、来年の夏用にお試しするのもありかもしれません。

ビルベリーの効用
ビルベリーの名前を聞いたことのある人は、アントシアニンが多く含まれていることもご存知なのではないでしょうか?視力が良くなる、目にいい、などの売りで一時期サプリメントとしても多く取り上げられていた時期もありました。売りはバソコンやスマホを使って、目がシバシバする方に、ぴったり!ということです。



次に、ブルーベリーについて。
ブルーベリー


こちらはツツジ科スノキ属シアノコカス節に分類される北アメリカ原産の低木果樹の総称。
つまりはフィンランドで見かけるものよりも大柄な木なのです。ビルベリーが20〜40㎝であるのに対し、1.5〜3mにまで成長します。実のつけ方も、一房にごっそりとつけるので、ビルベリーとは違いますね。


そして、こちらは大粒で1センチ以上はあります。
写真からサイズ感の違いがわかるといいのですが。ビルベリーの倍のサイズです。そして果肉は白みがかった色。
ブルーベリーの味は甘さと酸味がうまく調和したマイルドな味でしょうか?ケーキやスムージーなどにのっているブルーベリーを見かけることが一般的だと思います。
フィンランドの青空市場では大粒ブルーベリーが先に並び、ビルベリーがその後に登場します。


フィンランド の8月
こちらは肌寒い日も増えてまいりましたが、夜はまだまだ明るく、日の入りは22時過ぎです。
日がさせば20度以上にもなるので、まだまだフィンランド の夏も捨てたものではありません。




昨日と、今日で撮影した写真もいくつか載せさせていただいて、本日のブログを終えたいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
[ratings]
コメント