2023年も気づけばあとわずか。フィンランド人の愛してやまないクリスマスの時期です。
思い起こしてみれば15年前の今日、まさにフィンランド生活がスタートしたのだと先ほど思い出しました。
当初は住み始めて1年、2年と数えていたような記憶もありますが、今となってはクリスマスの1日に埋れてしまっていました。
当時のフィンランドはクリスマスにはスーパーも閉まっており、公共機関も動いていないというまさに聖なるクリスマスのようでした。
15時には外は真っ暗、クリスマスはヘルシンキのセンターでさえひっそりとした穏やかなクリスマスの中、ドキドキしながらフィンランド生活をスタートしたことを覚えています。
今となってはクリスマスはちょっとした面倒な行事の1日となってしまいましたが、ワクワクしながら過ごしていた時期もあったのだな、と今更ながら思い出しました。
気づけば人生の3分の1をフィンランドで過ごしてしまいました。仕事も9年目に突入と、日本での在職期間も上回りました。
フィンランドに来た当初は仕事をするなんてことを考えてもいなかったので、人生どう転ぶかわからないものですね。
子育てや職場を通じて多くの友人に出会いました。
近くに親兄弟がいない中で喜びも悲しみも、多くのことを共に乗り越えて来ました。
時には涙が出るほど笑い、時には悲しみの涙を流し、彼女たちがいなければ今の私はなかったでしょう。
この先不安がないわけではありませんが、どうにかなると思えるのは私のことを支えてくれる家族や友人がいるからです。
この先15年はどんな未来が待ち受けているのでしょう。
今年最後に読んだ本
最後に、今年はまった『木曜殺人クラブ』最新刊について紹介します。
最新刊の日本語訳はまだ出ていませんが、今まで読んでいた方にはぜひオススメしたいです。
笑いあり、涙ありのいつも通りのストーリー展開でしたが、今回はこの本のテーマの一つであった話に終着点が訪れました。
話の終わりはとても切なくて美しいもので、愛というものについて再度考えさせられました。
老いてからの悩みと私たちの悩みは違いますが、永遠のテーマ「愛とは、幸せとは何か」を読者に、主人公たちに問いかけています。
自分の家族と被っているところもあり、涙なしでは読めない(聴けない)シーンがいくつもありました。
リチャード・オスマンさんは心の葛藤を描く表現がとても上手で、読んでいて胸が痛むシーンが多くありました。
どうも私は小説やドラマに感情移入してしまう傾向が強く、話が終わった後の虚無感みたいなものからしばらく立ち直れなくなります。
フィクションなのに現実に戻れないという厄介さです。(苦笑)
とはいえ、『木曜殺人クラブ』は推理小説としては荒削りなので、本格的な推理小説を期待して読むとがっかりするかもしれません。
2024年も面白い新しい本をどんどん発掘していきたいです。
本日もお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました。
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