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金曜の夜にベルモットを味わう

ヘルシンキへ

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ヘルシンキは1ヶ月ほど前からマスク着用が必須ではなくなりました。

初めはマスクの無い生活にドキドキ感もありましたが、夏の訪れとともに開放感。

そして久々、ヘルシンキの夜に繰り出しました。

夏至に向けてまだまだ日が長くなるのでテンションも上がります。

すでに日没は22時過ぎ、23時になってもまだ外はうっすら明るいです。

gray asphalt road under cloudy sky
Photo by cottonbro on Pexels.com

冬はしんどいですが、4月以降、いや2月くらいからどんどん明るくなるのを肌で感じられるのはいいところ。

特にフィンランド生活が長くなってからは太陽のありがたさをしみじみと感じます。

またこの2年間はフィンランドからは一歩も出れなかったので、どんなに日本の冬の太陽の温かさがありがたいものなのかも、今までよりも強く感じました。

夏を楽しむフィンランド人たち

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さすがにここまでは賑わってはいませんでしたが

バスで家に向かったのは23時過ぎでしたが、夏を楽しむようにレストランのテラス席に座っている人もいました。例え気温が10度以下でも気にしません(笑)私はスプリンゴコートで凍えて帰りましたが、フィンランド人は短い夏を思いっきり楽しんでいます。

久々にヘルシンキの夜にくりだしましたが、昔はこんなに街が人で賑わっていたのか!と思い出しました。2年ぶりに多くの人が街に溢れ、クラブに並んでいるのを見たときは、普通の生活がやっと戻ってきた、と感じられました。

もちろん、違う意味での将来の不安感はありますが、この瞬間はコロナからの開放を楽しみたいと思います。

スペイン、タパス・バーへ

various yummy appetizers arranged on wooden table
Photo by Rachel Claire on Pexels.com

昨日はチェコ人の友人がフリーだということで一緒に金曜の夜を楽しみました。

まずは食事をして、そのあとはスパニッシュバーに行こうということに。

フィンランドで美味しいタパスバーに出会ったことがなかったので試してみたいという気持ちでGO。

もう1つの理由は、彼女の知り合いが作っているお酒が置いてあるということ。

ベルモットというお酒

cold wood red dark
Photo by Sandra Filipe on Pexels.com

彼女に聞くまで馴染みがなかったお酒です。

たまたま行ったそのバーで、彼女の知り合いと鉢合わせ。せっかくなので合流して飲みましょう!という話になりました。

スペイン人の男性、まぁ、よくしゃべるしゃべる。またしてもリスニングの勉強です。

person sitting near the brown wooden barrel table
Photo by Life Of Pix on Pexels.com

彼の話によるとべルモットというお酒は白ワインに数十種のスパイスやハーブを混ぜ、カラメルで色をつけたものだということがわかりました。スパイスも地域で色々混ぜるものが違うようで、この方はフィンランドならではのカルダモン、シナモン、シラカバなどのフレーバーを混ぜていると言っていました。

昨日飲んだものはべルモットにオレンジを添えてストレートで飲みました。

お味のほどは

glass of red sparkling wine served in table
Photo by Dids on Pexels.com

飲んで一口。甘い、飲みやすい果実酒です。日本では酒税法上、甘味果実酒の分類なのだとか。

話をよくよく聞くと、カラメルが入っているので甘いそう。白ワインと混ぜているのでアルコール度数は15%くらいです。飲みやすく、ソーダ割りなどにしても美味しそう。

美味しいですが、基本甘いお酒はあまり得意ではないので一杯で十分かな、と。ヘルシンキでも彼の作ったべルモットを使ったカクテルを味わえるところもあるようなので、次はそこに行ってみたいです。甘い果実酒系が好きな方はお試しあれ。

べルモットについて

crop people with drinks and snacks
Photo by Rachel Claire on Pexels.com

ウィキペディアでも調べてみました。

まずは名前の由来から。こちらはドイツ語のWermut(読み方はわかりません)、ニガヨモギから来ているそうです。

名前の通り、ニガヨモギを使ったお酒なのは想像できるかと思いますが、歴史をさかのぼってみるとかなり古く、紀元前400年のギリシャまでに。

べルモットの歴史

もともとワインとハーブを混ぜるという文化は中国がルーツでさらに古い紀元前1000年近くまでさかのぼるとか。しかしながら、このニガヨモギとワインの組み合わせは少し新しめ。当時は胃腸の不調、寄生虫などに効果があると信じられていたとか。つまり薬として飲まれていました。

その後16世紀頃。もともとドイツで飲まれていたニガヨモギワインにイタリア人のアレッシオさんがハーブをブレンドしたバージョンを作ります。それに対抗してフランスでもハーブ、スパイスを混ぜたバージョンを作り出すのです。

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その後17世紀になり、イギリスでまとめてどっちもべルモットと呼ぼうじゃないか!と名称が統一されたわけです。

そこからイタリア発祥のスウィート・べルモットという甘口のベルモットとフランス発祥のドライ・べルモットという辛口のべルモットが誕生したわけです。

先日飲んだベルモットはイタリア発祥のスウィートタイプだったということですね。ドライタイプはカラメルも使っていないので色も薄いようです。

薬としての飲むべルモットから、食前酒べルモットへと移行したのが18世紀に入ってから。その後は食前酒として、カクテルベースとしても使われるお酒の1つになったわけです。

ベルモットを使ったカクテル

こちらのお酒、14〜22パーセントのアルコール濃度ということもあり、ロックとして食前酒に飲む他に、カクテルにも使用されることが多いようです。

有名どころカクテルにも使われているお酒ということを初めて知りました。

マティーニ

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名前だけでも聞いたことがあるのではないかと思われる有名カクテル。カクテルの王様とも呼ばれているそう。

007の映画が好きな方なら、ジェームス・ボンドがいつも飲むカクテルとしても馴染みがあると思います。

ジンベースのカクテルですが、3:1の1の方にドライベルモットでステア。+オリーブです。ジンの割合が多いものをドライマティーニ、と言います。

カクテルでおなじみ、シェイカーでシャカシャカするのがシェイク、軽く混ぜるだけのものをステアと言うそうです。カクテルだからといってみんなシェイクするわけではないのですね。勉強になりました。

ジンの代わりに焼酎で作ったもの(焼酎マティーニ)、酒で作ったもの(サケ・マティーニ)、オリーブジュースを入れるもの(ダーティー・マティーニ)など、アレンジは色々。飲んだことはあってもベルモットがベースになっているとは知りませんでした。

マンハッタン

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By Graeme Maclean from Glasgow, UK – manhattan, CC BY 2.0, Link

マティーニが王様なら、こちらはカクテルの女王です。

こちらはスウィート・ベルモットを使用します。ライ・ウイスキー2に対してベルモットが1。そこにアンゴスチュラ・ビターズを数滴落としステア、チェリーを添えて出来上がり。

名前の由来はニューヨークのマンハッタンに落ちる夕日をイメージした、などの色々な説があります。

new york city during golden hour
Photo by Life Of Pix on Pexels.com

こちらもアレンジが多くあり、ベルモットをドライに変え、チェリーをオリーブに変えたものがドライ・マンハッタン、チェリーをパセリに変えたものがセントラル・パーク。

基本はライ・ウイスキーを使用するようですが、バーボンを使った場合はバーボン・マンハッタン。スコッチウイスキーに変えるとロブ・ロイ。ブランデーに変えてキャロル、ラムに変えてリトル・プリンセスとなるようです。面白いネーミングですね。

ネグローニ

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Photo by Isabella Mendes on Pexels.com

この名前はあまり馴染みがなかったです。

カンパリ、スウィート・ベルモットにジンをステアした少し辛口のカクテル。ジン2:カンパリ1:ベルモット1の割合。

イタリア、フィレンチェの老舗リストランテ⎡カソーニ⎦の常連だったカミーロ・ネグローニ伯爵のお気に入りだったカクテル。名前はそちらから来ています。

こちらもアレンジが色々あるようです。ドライ・ネグローニというドライマティーニに色付け程度のカンパリを加えたもの。ネグロニ・ズバリアートというジンの代わりにスパークリングワインを使ったもの。

そしてジンの代わりに炭酸水を使ったものがアメリカーノというこれまた有名なカクテルです。アメリカーノという名前ですが、イタリア発祥。エノテカのホームページにはネグローニ伯爵がこのアメリカーノを少し強くしてほしい!という希望から誕生したのがネグローニと記載されています。

ベルモットが気になった方はこちら

今回はベルモットというお酒について紹介させていただきました。

アマゾンから購入もできるようなので、気になった方はご参照ください。(Amazonアソシエイト使用)

ドライ・ベルモットはこちら。マティーニを作るように買う方が多いようです。

スウィート・ベルモットはこちら。かなり甘いようですが、高評価です。

タパスバー、ラタペリア

フィンランド在住の方で気になった方はこちらのタパス・バー、ラタペリアまで足を運んでみてください。

オーナーの方もマドリッド出身のスペイン人でタパスにもこだわりが。フィンランドのなんちゃってタパスではない本場のタパスが味わえます。

元々はヘルシンキの最古マーケット、オールドマーケットからお店をスタート。そこでタパスを味わいながらワインを飲めるバーを小さなスペースで始めます。そこから現在のバーに移転したのがコロナ前。

alcohol bar drink glass
Photo by Olya Kobruseva on Pexels.com

こだわりのタパス

タパスもこだわりがあるだけあり、とても美味。アンチョビは丸ごと缶を開けてくれるので、コスパも最高です!

もちろんドリンクもスペインワイン、カヴァなど。メインの食事はないので、どこかでお腹を満たした後に2件目に行くには最適のバーです。

中にはショップもあり、スペイン料理の材料なども購入でき、自宅でスペインの味を再現することもできます。パエリアパンも購入できます。

overhead shot of pieces of bread with anchovies
Photo by Olya Kobruseva on Pexels.com

このお店に入ったらスペインのバーを思い出してほしい!というコンセプトからわかるように、中にはスペインの懐メロが流れ、ガヤガヤワイワイとした雰囲気です。スペインのように周りのお客さんと気軽に話しかけてお友達になってもらえればなお嬉し、というオーナーのアイディアだそう。このブログを読んで気になった方はお試しください。そしてベルモットも!

本日も最後までお付き合いありがとうございました。

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「金曜の夜にベルモットを味わう」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: キュロ Kyröについて - miyukiville in フィンランド

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