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赤ワインと金曜の夜

ヘルシンキ、センターへ

金曜日はどの国でも週末スタート!ということで、街はいつにも増してにぎわいます。

昨日は久々に会う友達とセンターへ。

以前に訪れたタパスバー、La Taperiaに再び行きたかったので、付き合ってもらいました。

タパスであまりお腹は満たされないので、その前に韓国料理やさんのMannaというところでチヂミとビビンバで腹ごしらえをしてから。こちらもお値段お手頃、ボリュームたっぷりで美味しかったです。

辛いものが苦手な方はソースで辛さも調節できるので良いかと。

14年前には1軒しかなかった韓国料理やさんも現在はだいぶ増え、選択肢があることが嬉しいです。

タパスバー La Tapelia

person sitting near the brown wooden barrel table
Photo by Life Of Pix on Pexels.com

話は初めに戻り、タパスバーへ。

赤ワインもタパスもどれも美味しい!

ドリンクを注文するとおつまみも付けてくれます。2杯目を頼むとまた違うもの、3杯目の時はフレッシュオリーブを付けてくれました。これもまた美味しかったです。

2杯目の時は赤ワイン2杯に、パプリカで風味を付けたドライソーセージをおつまみに、20ユーロちょっとという、フィンランドでは破格の値段です。(日本円では3000円以上となり、高く感じるかもしれませんが、フィンランド価格ではかなり安いです。)

それもレジにいるオーナー、ジェイミーさんがいつもニコニコ、いい感じです。

ただ、メニューがスペイン語で書いてあり、赤ワイン頼みたいんだけど、とお願いすると彼セレクトで選んでくれて、結局何のワインを飲んだのかがわからない!という欠点が。次に同じものが頼みたくても前のワインの名前さえもわからないという。。。

美味しいワインの名前はちゃんと聞いておかないとダメですね!

それでも、ひとつはリオハのワインだったことは確かです。

リオハ・ワイン

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ということで、今日はリオハ・ワインについてのお話。

リオハ、という名前はスペインのリオハ州、バスク州、ナバーラ州の3州にまたがった地域のこと。つまり、リオハで収穫されたワインを総称してリオハ・ワインと呼ぶわけです。

ブドウが栽培されている地域は、リオハ・アラベサ、リオハ・アルタ、リオハ・バハの3地域。それぞれの地域で取れたブドウをワインとして生産もしているようですが、基本的にはこの3地域のブドウをブレンドしたものが流通しています。

リオハ地方はカンタブリア山脈の南側、東に向かって流れるエブロ川ににある盆地に位置しています。山脈が、冬の激しい風からブドウ畑を守ってくれています。さらに、気候的には西岸海洋性気候地中海性気候であり、通年で温暖で、雨にも恵まれたブドウ栽培に適した地域となっています。

リオハ・ワインの歴史

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リオハ地域でのワイン生産は古代ローマ時代にまでさかのぼります。当時のワインの発酵に使用された容器が発掘されてもいます。

10世紀にはすでにブドウ栽培が始まっており、ブドウ畑が多くのリオハ地域で見られるようになりました。そして13世紀にはワインの輸出も始まります。

そして19世紀にリオハ・ワインの黄金時代を迎えます。

フランスに亡命していたムリエタ侯爵とリスカル侯爵。フランスのボルドーのワイン製法を持ち帰り、テンプラニーリョ種を用いるリオハ・ワインの生産に応用しました。

さらに、1850年以降に流行ったウドンコ病や害虫フィロキセラが蔓延し、ボルドーの醸造家たちがこぞってスペインにやってきます。彼らが熟成に用いる樽をバスク産オークからフレンチオークに変更し、さらにボルドー醸造技術が発展し、リオハ・ワインの質がさらに向上されることになります。

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原産地呼称制度なるもの

1926年に原産地呼称制度という制度ができます。地域で作られた特産物、つまりリオハ・ワインの品質を維持するための制度。原料の種類・品種や産地、栽培に関わる条件、製法等の要件が法で規定されると言うわけです。これでリオハ・ワインの品質が維持されるのかと思いきや。

その後、質よりも量の生産への移行でリオハ・ワインの品質が低下してしまいます。

しかしそこで救世主が!

1991年にワイン法が改正されます。

そこで原産地呼称の上位に当たる「特選原産地呼称」(DOCa)と言う制度が導入されるのです。そしてリオハ、は記念すべき第一号に認定されます。つまり、リオハ・ワインの品質を高く保ちつつ、さらに美味しいワインを、と復興に向けての一歩を歩み始めるのです。

そして現在は皆さんもご存知の通り。世界中に注目される高品質ワインの一つとして流通しています。

フランスのボルドー醸造技術が元になっているために、フランスワインの味わいもありながら、低価格で味わえるということも人気の1つとなっています。

気になるお味

リオハ・ワインと聞くと赤ワインのイメージしかありませんが、他にも白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインも作っています。

それでも赤ワインが約90パーセントの生産、ということで赤ワインが中心です。

そして栽培されているブドウについてはテンプラニーリョ種が約80パーセント、それにガルナッチャ種、グラシアーノ種、マスエロ種があります。ブレンドの比率としてはテンプラニーリョ60パーセント、にガルナッチャ・ティンタ種20%以下、マスエロ種とグラシアーノ種を少量配合するのが典型的。

テンプラニーリョは「早熟」という意味があるようにフルーティーでフレッシュな味。それにブレンドを加えることで独特な風味が加わります。ガルナッチャ・ティンタ種はコクやアルコール濃度、マスエロ種は味わい、そしてグラシアーノ種は香りを加えます。

リオハ・ワインの熟成

そしてリオハ・ワインを作る上で重大な役目を果たすオーク熟成。バニラの香りが特徴と言われています。

そしてリオハ・ワインの大部分はこの樽熟成を経て出荷されますが、このような産地は世界的にも珍しいよう。

リオハの赤ワインの熟成は4つにカテゴリー分けされます。

リオハ

オーク樽での熟成が12ヶ月未満のもの。深みはあまりありませんが、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴。

クリアンサ

最低24か月熟成。うち少なくとも12か月はオーク樽で熟成。

レゼルヴァ

最低36か月熟成。うち少なくとも12か月はオーク樽で熟成。

グラン・レゼルヴァ

最低60か月熟成。うち少なくとも24か月はオーク樽で熟成。

熟成度が高いほど、深みとコクが加わった味わいになります。

かつては15〜20年は熟成させてからリリースをするのが珍しくなかったということもあり、グラン・レゼルヴァについては少なくとも10年熟成したものになります。

この熟成度を表す表示はラベルに書いてあるので、お気に入りの熟成度に出会った時は、次のボトルを買う目安にしてもいいですね。

そして…もうひとつの目的

以前のブログで紹介もしたベルモットという白ワインをもとにした甘味果実酒を味わうのも、タパスバーに行く目的の1つです。

ヘルシンキのレストランやバーでベルモットを味わうことはできますが、まだまだ小さな規模なので購入ができません。

アルコ、と呼ばれるアルコール取扱い店との交渉にもなっているようですが、作っている蒸留所があまりに小さいので、まだ大量生産ができないそう。

彼らのベルモットサイトはこちら

フィンランド産のベルモットは彼らの作ったものだけですが、イタリアのマティーニなど多くのメーカーが出しています。

気になった方は、日本でも購入することができます。(amazonアソシエイト使用)

こちらはドライタイプのベルモット。マティーニ用に購入している方も多いことでしょう。

前回のブログから少し間が開いてしまいました。

夏の間は不定期で書かせていただくことになりそうです。

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